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グループ栄養部の取り組み紹介 Vol.1「ベスト盛り付け賞」とは!(後編)

平成医療福祉グループでは、ミッション「じぶんを生きる を みんなのものに」を掲げています。ミッションを実現するための行動指針(ACTION)の一つに「スタッフの専門性を拡張しチームで成長し続ける」(※)があります。

今回、このACTIONに沿って、多職種で協力し、チーム医療の質の向上を目指す取り組みの一環として、専門人材の育成を促進する取り組みを、グループ栄養部からご紹介します。

患者さん・利用者さんに適切でおいしい食事を提供するための取り組みの一例として、2020年度より始まった「ベスト盛り付け賞」の詳細について後編をお届けします。

※グループサイト参照


前編はこちらからご覧ください。


2020年度最多受賞
ケアホーム船橋の取り組み

グループで提供する食事について、盛り付けの質を高めるためにスタートした「ベスト盛り付け賞」。前編では、取り組みの経緯や詳細、審査の基準などを紹介しました。

では、実際に食事を提供する現場においては、この賞に対してどのように取り組んでいるのでしょうか。

今回は、2020年度に最多受賞に輝いたケアホーム船橋(千葉県船橋市)を取材。厨房のリーダーである調理師の石丸 朋子さんと、管理栄養士の石井 美沙樹さんに話を伺いました。この企画が始まる前から「きれいに盛り付けることは意識していた」というケアホーム船橋。企画開始当初も、その意識を持って取り組んでいたとのことですが、さらに盛り上がるきっかけがあったそうです。

「やっぱりランキングが発表されだしてから、みんな燃えるようになったんです(笑)。ランキングに名前が挙がると、みんなのやる気がもっと上がっていって。普段から気をつけてはいたんですけど、どうやったらもっときれいに見えるかっていうことをさらに話し合うようになりました」(調理師 石丸さん)

ランキングで比較されることで、より燃えたというケアホーム船橋の厨房。
特に気をつけているのはどんなポイントなのでしょうか。

「一番は『おいしそう』に見えることですね。利用者さんは食事を見ただけで『おいしそうだね』と言ってくださることもありますし、逆に、ひと目見て『今日のはいらない」と言われたこともあります。料理の見た目は食欲にも大きく影響すると思います」(管理栄養士 石井さん)

「特にソフトE食は、いろいろな型を試して、同じにならないように工夫しています。型抜きもいろいろな種類がありますし、切り方も工夫しています」(石丸さん)

石丸さんが話すように、注意が必要なのがソフトE食。最も柔らかい食形態のため、きちんと盛り付けないとグチャグチャになりやすく、「これは食事なの?」と思われるような見た目にもなりかねないそうです。

「そこは、型抜きが上手なスタッフがいるので、みんなでやり方を教えてもらっています。シフトの関係でそのスタッフが撮影日にいないこともあるので、そういう時は事前にコツを聞いておいて」(石丸さん)


他施設の盛り付けもしっかり意識

技術やノウハウの共有にも余念のないケアホーム船橋。では、他施設の盛り付けについて、どう意識しているのでしょうか。

「私がいつも、撮ってもらった盛り付け写真を送って、発表された結果のチェックもしているんですけど、結果は毎回プリントアウトして、貼り出してみんなで見ていますね」(石井さん)

「賞を取れても取れなくても、ほかの施設がどんな盛り付けをやっているかは気になるので、それを見て参考にしています。みんなで見ながら『こうやってやるんだね』って」(石丸さん)

気づけば休憩時間も盛り付けの話をしていることがあるそうで、グループ栄養部の堤課長も「自分が回っている施設のなかでも、休憩中まで熱心に話し合っているところはほかにないです(笑)」と話します。

忙しいなかでも日頃の積み重ねが結果につながる、ベスト盛り付け賞。今後はさらに取り組みに力を入れる施設が増えることが予想されますが、2人は「今年も最多受賞をしたい」と意気込みを話してくれました。

左:調理師 石丸さん、右:管理栄養士 石井さん。


開始から1年で見えてきたこと
盛り付けの質を高めると、おいしさにもつながる

ベスト盛り付け賞の開始から1年ほど。どのような効果が見えてきたのでしょうか。栄養部の堤課長に再び話を聞きます。

「他施設の良い盛り付け写真を見たことで、自分たちの良くないポイントに気がついた施設も多かったみたいで、全体のレベルアップにつながったと思います。盛り付けは、ちょっと意識するだけで変わる部分が大きいので、考えて取り組むことで、結果が出やすいこともわかりました」

また、柑本課長の話にもあったように、きれいな盛り付けのためには、適切な調理や下処理が重要になります。食事の見た目は同時に、実際の料理のおいしさにもつながりやすいそうです。

「そもそも、おいしい食事を提供するために、調理や下処理の方法がしっかり決められて指示されていますから。それを適切に管理することで、おいしさと見た目、どちらの評価にもつながっていくわけです」

最後に「ベスト盛り付け賞」について、今後の展望を聞きました。

「特に生活の場である介護施設では、おいしい食事が健康な生活につながって、日々の暮らしをさらに楽しいものにします。まだ、始まって1年なので、浸透しきっていないところもありますが、みんなの意識を高めて、もっと盛り付けの質が上がれば、グループの食事はもう1段階良いものになっていくと思うので、ぜひそこを目指していきたいです」


ケアホーム船橋について

2018年開設の介護老人福祉施設。
特別養護老人ホーム、ショートステイそしてデイサービスの3つの介護保険サービスを提供する高齢者施設です。
利用者さんの自立した生活を支援し、健康の維持、生きがいづくりのお手伝いを行います。

〒273-0851
千葉県船橋市馬込町899-2
TEL 047-406-6200
FAX 047-406-6600


平成医療福祉グループ栄養部の取り組み

当グループ栄養部の取り組みについて、くわしくはぜひこちらの動画をご覧ください!


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